PS3 「アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝」 レビュー

  • 2008/01/17(木) 23:41:16

8.5点

B級ハリウッド映画を目指した結果、他にないものへと仕上がった作品。




体験版プレイ時の評価は7.5点で、もうひとつ押しの足りないゲームでした。

しかし現在、海外サイトや雑誌レビュー、プレイヤーの評価は異常に高いという
「みんな狂ったのかな?」と思わざるをえない状況になっています。

じゃあ実際の所どうなのか、ひとつ見てやろうという気持ちでプレイしました。

最初から始める前に一部の戦闘をプレイしたりエンディングを見ちゃったりしてて
純粋に一から始めたわけではないのがちょっと気になるところですが、
まあ大きくズレてることもないでしょう。
難易度はプロでやりました。



さて、まずこのゲームをプレイして強く感じた事は、
とにかくプレイを中断する要素がなかった事ですね。

単にロードがないからではありません。

本当の意味でテンポがいいからなんですよ。
雑誌レビュー的な安い意味合いじゃなくて。


理由はシームレスなのはもちろん、どんどん次の場所へ移動していくだけの
行って戻るを繰り返さない進行や、戦闘からアスレチック・謎解きへの間(ま)が
直に繋がっており、すぐ次、次、と展開していくからでしょう。


従来のアクションやアドベンチャーはザコ→ボス→リザルト画面といった構成にデモを
挿入していく形で一つのステージが作られ、その繰り返しでゲームが進行して行きます。

このゲームにもチャプターという区切りが存在しますが、
上記のような構成はなく、ただ節目に表示されているだけです。

また、映画を目指した割には必要な時以外に長めのデモが入ることがありません。
最初に書いた戦闘とアスレチックの間が繋がっているとはこのことです。
デモで邪魔しないんですよ。

さらに中ボスも存在しないため、ボスでステージの区切りを感じることもありません。

つまり、このゲームにはステージごとのゴールというものがないわけです。


こう書くと盛り上がりがなくつまらないように聞こえるかもしれませんが、
逆にボス戦後のようなプレイヤーのテンションが落ち着く要素もないので、
常に一定以上の盛り上がりを維持した状態が続きます。

そしてゲーム中に明確な止め時が存在しないということは
それなりの時間をプレイしてからやめたとしても、
プレイヤーには中断したという感覚が強く、またすぐ続きをやりたくなる。

このプレイヤーを捕らえて離さない仕組みは、
アンチャーテッドが初めて与えた感覚かもしれませんね。

加えてここは少ししかプレイできない体験版では判断不能な部分なので、
製品版との評価に差があるのも納得の行く話です。


ただ、おそらくこれはスタッフも意識して作ってないと思います。
映画のようなゲームを作っていったらこうなっただけでしょう。

現に、意識して作られていないがゆえの問題として、
最後が盛り上がらないという点が挙げられます。

これはストーリーではなくゲームシステムとして、ですね。


普通、ラスボス戦というのは非常に厳しいものだったり、これまでに手に入れた技や武器を
惜しみなく使ったりなどして、プレイヤーを存分に楽しませるわけです。

ましてやこのゲームはこれまでずっと満足させないよう焦らし続けていたのだから
当然、最後で爆発させなければなりません。ちゃんとフィニッシュさせる義務があった。

にもかかわらず、ついにその時は来ませんでした。
最後までゲーム的な高い達成感を与えることなく進行してしまったんです。


もっとも最近では、FFのようにクリアさせる気満々の弱いラスボスを用意する
ゲームも少なくないですから、ここに引っかかった人はそんなにいないかもしれません。
むしろ何とも思わなかった人の方が多い気すらします。

しかしこれはやるべきことをやってないという意味で明らかに問題であるし、
エンディングを見ながらやっぱりスタッフは意識してなかったなと感じました。


なんかもうえらい長くなってるので後は補足するとしてとりあえずまとめてしまうと、
その他もろもろの要素も考えて8.5点のゲームだと判断しました。
ファミ通レビューのオール9・計36点は高すぎだと思います。
34、5点くらいが妥当な所でしょう。


とは言うものの他にない部分を持っているゲームだし、
選択肢自体が少ないPS3では微妙な言い回しになりますが、
PS3を持ってるんなら一度は買うことを検討すべきゲームじゃないでしょうか。

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