バトルスピリッツ ブレイヴ 最終回 の続き

  • 2011/09/11(日) 17:35:38

長くなったので分けることにしました。
50話、最終回の出来を評価し、そのままブレイヴの総評やら
前期までとの比較とかそんな感じのことを書きます。

バトスピブレイヴ最終回、一つめの方はここから。



結末の是非を考えるうちに「白い春」というドラマを思い出した。

ふわふわしていて、最終回を迎えても何の話だったのかつかめない
あの困った感覚がこのアニメと良く似ていた。

それではっきり分かった。

ブレイヴの結末はダメだ。


おっと、話を始める前に一つ書いておかないといけない。
マギサの登場とラストで存在を主張するかのような星のきらめき、
まゐの「またダンに会えるかもしれない」から判断する限り、
ダンは生きてると考えるのが妥当だと思う。

ただ記録上ではダンは戻ってきていないし、生きていると言っても
どんな形でかは不明で、むしろ死んではいないと言った方が
正しいのかもしれない。

とにかく、ダンは消えても死んでないはず。
それは確認した上で話を進めないといけない。

ついつい死んだと書きたくなってしまうので(笑)。



さて、ブレイヴの結末がダメだというのには、
ダンが消える必要性がないことにある。

バローネとクラッキー、魔族と人間は別にダンが消えたから
対等に共存するための道を歩みだしたわけではない。

ダンが消えたからクラッキーは未来に残ったわけでも、
まゐたちが元の時代に戻ったわけでもなく、
ダンが死ななければならなかった理由は一つもない。
命を引き金にするというのはただの話の流れで、
主人公を消すことへの必然性とは違う。

消える必要性がないんだから、当然ダンが無事に戻ってきて
困ることもない。

ダンが無事だと話が成り立たなくなる部分なんてあっただろうか。
俺には見当たらない。

にもかかわらず消したから、見終わった後に消化不良を起こした。



必要性以外で消える結末を視聴者に納得させる方法としては、
主人公の死を許容できるような設定、展開の物語にするというのが
あると思う。

平たく言えば、これなら主人公が死んでもおかしくないよね、
と視聴者が思えるほど登場人物がバタバタ死ぬような
ハードな物語にすることである。

例えば魔族の総攻撃を受けてカザンが人類軍の基地ごと爆死したり、
硯が12宮Xレアの入手と引き換えに銃で撃たれて死んだり、
戦闘中にソフィア号の様子を見に行ったプリムがいるところへ
ちょうど敵の攻撃が重なって跡形もなく消し飛んだり。

そういったことがあるような話ならダンが消えるどころか
はっきり死んだとしても誰も文句は言わなかったはずだ。


ブレイヴの死亡者を思い出してみると、勇貴、ルクレチア、
ジェレイド、獄龍隊の三人などがいる。

勇貴の死は話で出てきただけだし、何よりゾルダーという
生まれ変わりがいて、しかもフローラという華実の生まれ変わりと
ついに幸せになることが出来たため暗さはない。

ルクレチアは女王の無策さが目立って悲しいよりもむしろ
無駄死にと思えてしまう。

ジェレイドは悪党同士の争いに敗れたに過ぎず、獄龍隊は印象が薄い。


それどころかデュックは敗者必滅のルールのはずが、
「いつもと消え方が違う」という全く理由になってない理由で
助かった。

デュックがいない間にルガインはしっかり成長していたし、
言い方は悪いがデュックが死んでも心配はいらない。
ルガインたちがダンにデュックを救って(倒して)欲しいと
頼む形にすればルガインらがダンを恨むこともなくなる。

デュックがあそこで死ぬと記憶をなくしてさまようデュックを
ダンが倒して窃盗犯ヴィオレ魔ゐが12宮Xレアを横から盗む展開が
なくなるが、そんなことは知らん(笑)。
俺に出来の悪い話をそこまで手直しする義理はない。
結局、敗者必滅のルールを破ることに変わりはないのだから。

ジェレイドたちはイザーズがアスクレピオーズの生贄にするため
消されたのだが、そこにもう一人デュックが加えられたところで
何も困ることはない。
4人でなければならない理由は特になかった。


一見ハードのようで実は甘さすら感じるこんな物語では、
ダンが消えるのが理不尽だと思われても仕方がない。
なんでデュックは生きててダンが消えちゃうの、と。

ハードなのは両親を目の前で殺されたユースぐらいだった。



このように、ダンが消える結末には説得力が足りない。

…んん、今もついついダンが死んだものとして考えて
言い方が厳しくなってしまっている。
考えがおかしくなるしもう一度確認しとこう。
ダンは死んでません!
おそらく!

さて話を続けよう。

ダンの考えからしても、死ぬつもりはなかった。

ダンは精神的に死んだような状態から生きる力を未来で取り戻した。
何より、ユースとのバトルではっきり元の時代に戻ると宣言している。

ダンがバトルジャンキーだった頃なら最高のバトルができたのだから
その結果消えたとしてもある意味本望だったと言える。
しかしバトルの深みからは序盤で抜け出していた。

覚悟はあっても初めから死のうなんて気はなかった。
砲台発射前に一滴の涙をこぼしたのもそれを物語っている。


さらに演出という点でも、49話で前期のメインテーマを流すような
感慨深いことをされては綺麗な結末を期待せざるをえない。

その流れに反したという意味でも消えることは納得させられない。

こうしたいくつもの点でこのアニメの結末には疑問が残る。


主人公が行方不明で終わるパターンはある。
ただその場合、前向きで希望を感じられる終わり方にするのが
普通である。

無事であることを示唆したり、顔は出さないけど主人公らしきキャラが
最後に出てきたり。

ところがブレイヴは全く明るくない。

記録上ダンは戻ってきてないわけだし、一人ダンの生存を信じるまゐを
剣蔵は気の毒そうな目で見ている始末。

いくらマギサが出てきて、ラストでまゐの言葉に応えるかのように
赤い光が一瞬輝いても、気分は晴れない。

…というかあの光何なんだ!?
あれがダンなら時空を超えた存在になったことになる。

ダンが戻ってきてないという記録も、ダンたちが未来に渡ったから
過去の世界では行方不明扱いになったと考えられるのかもしれないが、
この辺はSFの領域で俺は詳しくないのでなんとも言えない。

分かりづらいんだよなあ。
説得力が足りないだけじゃなく。

なんにせよ、長々と書いた通り答えははっきりした。
この結論が出るまでは賛否両論人それぞれの評価でいいかなと
思ってたけど、個人に委ねる余地はない。

この結末は失敗である。




では結論が出たところで、作品全体の総評もしようか。

前期よりはキャラクター、一話ごとの質ともに確実に良くなった。

性格が変わってダンたちの個性は強くなったし、ライバルとなる
バローネやザジも良かった。
プリムやステラなんてキャラ、前期にはいなかったからね。

話は前期より重くなったがこだわりが感じられ、
キャラの個性ともあいまって毎回に濃さがあった。

しかし、物語の狙って作っている部分は良かったが、
それ以外となるとぽろぽろダメなところが出てくる。

例えばゾルダーとフローラの記憶が戻ったことは
あっさり片付けられたし、特に後半は説明不足が目立った。

大きく評価を下げたのは物語のボスであるイザーズとの決着。
せめてもう1話時間をかけて描かなければならないところが
あっさりヘタれてダンに倒され、改心してしまった。
あの瞬間、俺はもうこの作品は名作になれないことを知った。

そして説得力のない結末、とせっかく前期より良くなったのに
それを打ち消すかのように見過ごせない問題点が出てくる
アニメだった。

よって評価としては……うーん。

どちらかといえばあまり良くない作品だった、となるかなあ。
毎回楽しめたんだけどねえ。

人に勧められるかと考えたら、見せたいと思わないもの。
「あーまあ毎回楽しめはするんだけど、
どうしても見なきゃいけないことはないね」
と答えるね、たぶん。

惜しいとも悪いとも楽しいとも言いづらい、
一言で全体の評価を下せない複雑なアニメでした。


ちなみに前期、「バトルスピリッツ 少年激覇ダン」の評価は
キャラも話も平凡で秀でた部分のないアニメ、である。
凡作とはまさにこの作品のことを言うのです(笑)。

BGMとOP・ED曲は非常に良くて、
メテオヴルムとかのアタック時演出もよく出来てる。
素直に褒められるのはこの二つのみ。

あっさり見る必要がないと言い切れちゃうのに続編となる
ブレイヴが作られたのは本当に不思議だったんだけど(笑)、
これは他のアニメをいくつか覗いて分かった。

少年向けのおもちゃを題材にしたアニメって、
現代や近未来が多いんだよ。

その中で「激覇」は舞台がファンタジーだったため新鮮に映り、
激覇の人気が出たのだと思われる。
バトルの展開が実際のカードゲームにならって
作られているというのもあるか。

それに1期であるバシンに続編が作られていないことを考えれば、
このアニメを支持したのはバシンを子供っぽくダンをカッコいいと
思う人間、つまり中学生を中心にその前後を含んだあたりの
年齢ではないだろうか。


その「少年突破バシン」は、素直に面白いと言える。

キャラには個性があり、デザインも子供向けだからと
雑になっておらず、若干ぷにっとしたタッチが特徴的で魅力。

物語は複雑ではないがシンプルすぎず、子供は子供、大人は大人で
ちゃんとキャラ付けし、物語を作ってある。

バトル展開は実際にはありえないもののようで、
そこは「激覇」とは逆の評価になる。

しかしそれゆえ話に拘っていると考えることもでき、
すなわちバシンがカードゲームの要素を組み込んだアニメとするなら、
ダンはカードゲームを中心の題材としたアニメと言える。

俺はカードの方にさして興味がないので話として面白い方を選ぶ。
3作の中ではバシンが一番好きですね。


そして新番組、「バトルスピリッツ 覇王(ヒーローズ)」であるが、
デザインは見事にバシンの反対となっている。

クセも何もなく下手にすら見えるような没個性のしょうもないデザイン。
まさに悪い子供向けの典型。

こんなもん期待のしようがないな。
バシンからずっと見てるしとりあえず覇王も見ることは見るけど
あんまり出来がぱっとしないようだと途中でやめるかもしんないね。

何かも間違いでもいいから少しは面白いといいなあとか
適当に思ってます。



では、すさまじく長くなったけど、
「バトルスピリッツ ブレイヴ」の話はこれにて終了!

ああ疲れた!
ホント疲れた(笑)!

では!

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