アニメーション監督・今敏さんが死去

  • 2010/08/26(木) 02:47:36

なんてことだ。
なんということなのか。

まさか予想もつかないニュースを聞くことになるとは。

なんてことだ。

信じられん。

こんなことが本当にあるのか。


いや、あるな。
ある。

この間、俺は知ったんだった。

それがまた起こっただけだ。

しかし。

こんなのあっていいことじゃねえぞ。


今敏(こん・さとし)さんの作品は千年女優を見たことがある。

そういえばなぜ見たんだろう。

なぜ、いつ、どこでこの作品、あるいは監督を知ったのか。

全く覚えがない。

となると自分で知ったわけじゃないな。

音楽を平沢進が担当していたのがとっかかりだと思われる。

そこから人を伝って、だろうか。

千年女優を見たのはずいぶん前だが、一つ良く覚えていることがある。

見終わった後は普通という程度の評価だったのに、
それから一時間、二時間と経つにつれどんどん千代子というキャラ、
いや人物が自分の中で大きくなっていった。

後から作品の評価が上がるのも、アニメのキャラクターに「人物」と
表現したくなるのも初めてだった。

人物描写が十分までなされているからだろう。


今さん本人については、NHKの番組に出演していたのを何度か見た。

トップランナーに出演したのが初めてだったと思う。

そのころはすでに千年女優を見ていたから。

自分について「今敏、欲深じじい説」なんて話を
していたのをよく覚えている。

昔話で見られる、正直者のじいさんが得をしたことを聞きつけ、
同じことをしていい目にあおうとするじいさんを自分に例えていた。

先に他人の行動を見て、成功していたら自分もやったり、
失敗していたらやめたりするようなところが自分にはあるのだと。

ストップウォッチを使ってアニメの尺を決める製作法を、
確か「妄想代理人」の1シーンで実演してみせたりもしていた。
アニメのキャラと同じ動きをしながら時間を測るそうだ。

絵のタッチからすると、俺の好きなタイプじゃないのだろうと
思っていたが、番組で見た今さんはイメージとまるで違う人柄で、
俺は作品だけでなく今さん自身にも好意を持った。

NHKに気に入られたのか、それ以降も何度かNHKの番組で
今さんの姿を見かけることがあった。

なにか素人が対象の映像作品コンテストの審査員をしていたと思う。


俺にとっての今さんは以上である。

たったこれだけでしかないが、自分が好きな監督となるには
十分な時間、記憶が溜まっている。

そして、悲しむのにも。

妄想代理人はそのうち見てみようと思っていた。

東京ゴッドファーザーズも見るべきだよな。

パーフェクトブルーは…俺は明るいのが好きだからなあ。

そうだ、パプリカもあったか。

間違いなく才能のある監督だった。

本当はこの作風なら、新作が作られるたびに過去作を
金曜ロードショーなんかの映画番組で流されなきゃいけないんだよ。

それだけの一般性を持つ絵と質を備えていた。

今からでも遅くはない。

放送すべきだ。

サマーウォーズの監督だけで才能の露出を止めてはいけない。


これほどの才能がこんなに早く失われるとは
なんということか。

惜しい。

その一言に尽きる。

人柄という意味でも、あの人の訃報をこんなに早く聞きたくなかった。

…この期に及んで聞きたくないなんて言うもんじゃないな。

自分に言えるのはこれだけだ。


今敏さん、ご冥福を祈ります。


公式サイトなどに最後まで残したメッセージ、見に行かないとな。

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